正反対の人

嫁姑同居の記録

姑は、私とは正反対の人でした。

よく笑い、よくしゃべり、祖母の耳が遠いこともあって
家中に響く声で話す人でした。
社交的で、趣味も多く、友人と旅行によく出かけていました。

舅には会ったことがありません。夫が学生の頃に亡くなったそうです。
姑はずっと働いていて、
何かあると迷わず職場を変える人でした。

帰宅は遅く、話すのは朝の慌ただしい時間だけ。
今思えば、ゆっくりお茶を飲みながら距離を縮めるような時間は、ほとんどありませんでした。


知らない土地の習慣も多く、
姑はさらりと教えてくれました。
私も「お嫁さん」として、きちんとしようと思っていました。

ただ、姑は人の相談を自分のことのように抱える人でした。
夜中まで電話をして、最後に私に聞くのです。

「あなたはどう思う?」

うまく答えられませんでした。
世代も、経験も違う。
正直に言えば生意気に聞こえ、
言葉をにごせば、どこか物足りなさそうな顔をされる。

そのうち私は
「うまく答えられなくて」と
先に線を引くようになりました。

相談は減りました。
代わりに、ご近所へ出かけることが増えました。

それでよかったのだとと思っていました。

あの日が来るまでは。

プロフィール
Mineko
Mineko

田舎の小さなクリニックに勤めているMinekoといいます。

嫁姑との同居、ワンオペ育児、生活費の不安。
限界を感じながらも続いていった日々のことを、静かに書いています。

手元に残った物は、楽天ROOMに置いています。

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